福島第1原発:1号機配管の水素濃度 最大63%を検出

毎日JP
東京電力福島第1原発1号機の原子炉格納容器につながる配管から高濃度の水素が検出された問題で、東電は28日、配管内の水素濃度を2カ所で測った結果、最大63%だったと発表した。1%以上だと配管切断時に火花が散って爆発する恐れがある。東電は配管に窒素を注入して水素を外部に押し出し、その後、事故収束に向けた「格納容器ガス管理システム」の設置工事に移るが、着手が当初予定より遅れることは確実だ。

 水素は22日、設置工事の準備作業で検出されたが、1%以上は計測できない装置だった。東電は今回、縦に伸びている配管の、床から高さ1.5メートルと0.5メートルの2地点で水素濃度を測定。その結果、1.5メートル地点の濃度は63%、0.5メートル地点では61.7%だった。

 東電は、1号機で水素爆発が起きた事故初期に原子炉内で発生した水素が配管にたまっていたと見ている。水素爆発は、水素と酸素が一定以上の割合になると起きやすいが、酸素は現時点では検出されていない。【大野友嘉子】

毎日新聞 2011年9月28日 23時34分