野田首相との面会を求める反原発市民団体代表とは何者か

天木直人

これから書くことは8月1日のブログ、「こいつらだけは許せない 菅、辻元、福山
の風見鶏政治家そろい踏み」、の続編である。
その後の報道をみると野田首相が反原発の市民団体代表らと近く面会をしたいと
言いだしているらしい。
それを知ってますますこの動きの胡散臭さを感じる。
菅、辻元、福山などの動きが、その動機において不純であることについては
もはや誰もが見抜いてる。
そしてそれに乗ろうとする野田首相の思惑も明らかだ。
だからそんな菅・辻元・福山ら民主党議員と野田首相の合作によるシナリオの
片棒を担ぐような反原発市民団体の代表とは何者なのか、私はその顔が見たい
のである。
そもそも大飯原発再稼動反対を叫んで官邸の前に集合するものたちの大部分は、
私を含めて、いかなる団体、組織にも属していない者たちだ。
いかなる政治的思惑も無く、ただひたすら野田政権の原発政策に反対し、原発
再稼動は止めろと叫んで抗議する、それだけである。
彼らにはそのような自分の思いを代弁する市民団体やその代表など要らない。
彼らが願うのは野田首相と会うことでも、野田首相と駆け引きをすることでもない。
原発再稼動を止めろ、この国から原発をなくせ、間違った政策を止めろ、と叫ぶ
だけだ。
その叫びを聞いて野田首相が政策を変えればいいだけの話だ。
そんな我々とは関係のない反原発市民団体の代表たちは、どういう基準で選ば
れたというのか。
彼らがどういう資格で我々一般的なデモ参加者の気持ちを代弁するのか。それを
正当にできるのか。
なによりも彼等は野田首相と話し合って原発再稼動を止めさせることが出来ると
でも いうのか。
日本から原発をなくしますと野田首相に言わせる事ができるというのか。
決してそうではないだろう。
野田首相と反原発市民団体との意見交換は不毛に終わる。
欲求不満の、後味の悪いものとなる。
野田首相菅直人らの、「市民の声をよく聞いて原発政策を進めていく」
といううアリバイづくりやパフォーマンスに終わっておしまいだ。
最悪である。
こんな茶番に喜んで付き合おうとしている市民団体の正体を私は見極めたい。

                             了