米、ハリケーンでも原発緊急停止 東部地震に続き

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東海岸を襲った大型ハリケーン「アイリーン」の影響で、メリーランド州のカルバート・クリフス原発1号機(加圧水型、87万キロワット)が27日夜に緊急停止した。米東部では23日の地震で別の原発2基が緊急停止するトラブルがあったばかりで、米原子力規制委員会(NRC)は「フクシマとは違う」と不安を抑えるのに躍起になっている。

 同原発では27日夜、風に飛ばされたがれきが変圧器を直撃し、原子炉が自動停止した。施設に異常はないが、NRCが定める4段階のうち最も低いレベルの警戒態勢を一時的にとった。また、ニュージャージー州原発ではアイリーンの接近に備え、事前に原子炉を停止した。

 NRCは28日、広報担当者が「フクシマとは大きな違いがある」との一文を公式ブログで発表。その理由として、アイリーンの予測された風速が原発の設計範囲内だったことや、準備の時間があったことなどを挙げている。(ワシントン=行方史郎)