福島市東部汚染 広島原爆で降ったレベル

OLIVE NEWS

本日も昨日に続き本件福島原発事故に基づく放射能汚染の態様を追う。
菅前総理や枝野前官房長官ら政府要人は組織として嘘を云うが、放射能放射性物質)は物理学的に正確にその物質性を示し正確な根拠あるデータをわれわれに提供してくれる。

一方、内部被ばくは人体を放射性物質が襲うことから、生体の応答は複雑であり、ここが内部被ばくの健康影響評価を難しくしている。しかしながら、放射性物質自体は前述のように物理学的性質を示すから、その全体の態様評価に於いて基礎となる。すなわち、放射性物質のデータは基本的に嘘をつかないという原理を使って、真実を照らすことになる。

注意すべきことは、物理学の専門家が必ずしも気象学や医学の専門家ではないことである。正しい評価をしなければ、放射能に汚染された地域のリスクも分からない。健康を失えばカネをもらっても戻って来ないし、死ねば尚更である。

従って昨日述べたように緊急被ばくで受けた線量と今後長期間受けるであろう線量を加算した蓄積線量、いわく総被ばく量の予測線量の概算が必要になる。日本政府は、未だに残留放射線による被ばくを認めておらないが、今回の事故は未曾有のものであり、態度を変更しなければならない可能性が高い。

われわれは、福島県に於ける重要な評価地域として福島市を選んだ。それは、福島市が盆地であり、かつ、伊達市の一部と合わせて、今般阿武隈山地越えの放射能プリュームが最初に襲来した地域であり、その汚染度も中通りを象徴するものと認識しているからである。まず福島市に降下した死の灰の量はどれくらいのものか概算を以下に示す。

1)広島型原爆では1Kgのウラン235核分裂した。
2)ウランの核分裂に於けるセシウム137の収率は6.09%である。
3)1Kg×0.0609=60.9g
4)1gの137Csの放射能量は、3.2×10^12ベクレル
5)60.9g×3.2×10^12ベクレル=1.95×10^14ベクレル

6)広島で原爆が落ちた後に雨が降ったとされる地域は、南北19Km、東西11Km
7)19Km×11Km=104.6Km2(104.5×10^6/m2)
8)(1.95×10^14ベクレル)÷(104.5×10^6/m2)=1860Kベクレル/m2

この求められた1860Kベクレル/m2は、福島市東部地域の一部に相当する。
従って福島市東部には、広島原爆に近い137Csが降下しているものと評価できる。

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