慰謝料指針「安い」…飯舘村民14人が東電提訴

YOMIURI ONLINE

 東京電力福島第一原発事故計画的避難区域に指定されている福島県飯舘村の住民14人が30日、「政府の審査会が目安とした月10万円の慰謝料では安すぎる」として、東電を相手取り、1人当たり月額30万円の慰謝料のほか、「巨大津波への対策を怠った」などとして制裁目的の懲罰的慰謝料計5000万円を含む、総額約2億6500万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。

東電によると、避難住民による集団提訴は初めて。

 提訴したのは、同村から福島市仙台市などに避難している5世帯の男女(20〜82歳)。原子力損害賠償紛争審査会の中間指針が交通事故の賠償基準(月約12万円)を参考に、慰謝料の目安を1人当たり月額10万円などと設定したことについて、訴状で「人生設計が破壊され、不自由な生活を強いられている住民の不安や苦痛などを全く理解していない」とした。

(2012年3月31日00時27分 読売新聞)