緊急非難声明! 野田首相の国会暴言答弁を糾弾する

天木直人

ただでさえ議会制民主主義を踏みにじった「社会保障と税の一体改革特別委員会」
である。
野党第一、二党の自民、公明両党の国会議員が、野田民主党政権の閣僚らと
並んで座り、質問に答えている。
民・自・公の質問者との間で八百長質疑を繰り返している。
すべては消費税増税を強行しようとする野田民主党政権と権力に返り咲きたい
自公の野合のなせる業だ。
ここで言う野合とは消費税増税社会保障先送りを決めた民自公3党合意
のことだ。
連立政権を組んでいる政党間の合意ではない。
与党と野党第一党、二党の合意である。
これこそが大連立ではないか。
大政翼賛体制ではないか。
そんな国民を馬鹿にした国会で、これこそが民意を無視した野田首相
真骨頂とも言うべきありえない発言が飛び出した。
6月25日の「衆議院社会保障と税の一体改革特別委員会」での事件である。
それは午後四時頃に行なわれた阿部知子社民党議員の質問に答える形で
行なわれた。
三党合意の有効期限はいつまでなのか、解散・総選挙後には政界再編が
予想され、三党合意をした政党さえ存続しているか不透明な中で、その合意
が選挙後も有効であるはずがないと思うが、と阿部知子議員は問い質した。
それに答えて野田首相は何と言ったか。
消費税増税は、党の存続を超えた重要な政策であり、解散・総選挙を経ても
なお有効だ、と明言したのである。
もはや戦争でさえも起こしかねないほどの傲岸不遜な答弁を繰り返している
野田首相だが、さすがにこの発言にはあきれ果てる。
民意を無視した政策を強行する野田首相の驕りの極みである。
心優しい阿部知子議員はあっさりと引き下がって終わりになったが、この野田
首相の発言は、直ちに国会審議をストップし、内閣総辞職を求めなければならない
ほどの歴史的暴言である。
この野田首相の国会答弁は、あの野田首相のシロアリ演説と同じように
ユーチューブで何度でも再生され、日本国民すべての知るところにならなくては
いけない。
そうすれば、 こんな暴言を許す自民、公明両党とともに、野田首相は国会から
退場せざるを得なくなるだろう。
それにしてもメディアはこの暴言をどう報じるのだろうか。
いくらメディアが野田首相の側に立っているといっても、この野田首相の暴言を
見逃すようではジャーナリズム精神を放棄したことになる。
メディアの自殺行為になる。
果たしてこの野田答弁は、明日からの政局にどう影響を与えるのだろうか。

                       了