トイレ考②

トイレの語源。ラテン語の織物や布を意味する「tera」がルーツで、フランス語の「Toilette」は、最初は鏡台に掛ける覆いのことを指していたそうです。それが「化粧室」のいわれ。日本では、「厠(かわや)」「はばかり」「手水(ちょうず)」「雪隠(せっちん)」「ご不浄」から「お手洗い」「化粧室」、戦後になると「トイレ」や「W.C.(water closet の頭文字)」と呼称が変化していきます。便所の語源は「鬢所(びんしょ)」で、「鬢」とは頭部の左右側面の髪のことをさし、室町時代の貴族の家で、この鬢を整え身支度をする場所を鬢所と呼んでいたことがその語源。また、身支度に適した便利な場所という意味から「便利所・便宜所」が変化したという説もあるそうです。ところで、トルコは日本の伝統であった和式スタイル、俗に言う「ウンチングスタイル」で、用を足したあとの肛門洗浄には、備え付けの取手付きの小型コップに入った水と左手を用いるために、トイレットペーパーの設置がないそうです。また、便所内には肛門の洗浄及び便器の洗浄に用いる水を供給するために、専用の蛇口とコップ型容器が用意されていることが一般的なのだそうですよ。 日本のハイテクトイレ=便座が温かいとか、温水シャワーが噴き出るとか、温風が吹き出して乾燥させるとか、便器の水が渦を巻いて流れるとかは、たぶん、トルコでは売れないでしょうね。まして、高価な製品では小型車1台分くらいの自動トイレもあるようですから、逆に、トルコ人から見た日本人は摩訶不思議な人種と思われるかもしれませんね。日本のTOTOアメリカに洗浄便座を普及させようとそれを著名人に利用してもらい、その良さを訴えても、トイレに金をかけるということがアメリカ人には理解できないようで、なかなか思うように売れないみたいですからね。日本人のトイレへのこだわりは、やはり世界と比べると特殊なんでしょうかね〜。