トイレ考④

私の記憶では、書店には5〜6年前からトイレと金運に関する本が並んでいたような気がするし、最近では、植村花菜の「トイレの神様」がヒットしたり、とにかく、毎日毎日素手でトイレを磨くと金運が良くなるとか別嬪になるとかいう民間信仰は、日本特有のような気がするのですが、海の向こうではどうなんですかね〜。 
不浄のものを除く力があるというウッチュシュマは、バラモン教がルーツでやがて仏教に吸収されて烏枢瑟摩明王になり、日本にも伝来されたようですから、バラモン教と深い繋がりのある現在のインドのヒンズー教では,烏枢瑟摩明王はどのような性格の神様として捉えているのでしょうか・・・・興味あるところですね。インドの現実を考えると、日本のようにトイレに特化した神様として崇められているとは考えにくいのですが。日本の仏教寺院は、どこのお寺も綺麗に清掃されていますが、とくに、トイレは掃除が行き届いていて気持ちが良いですね。お寺によっては宗派に関係なく、入り口に「おん くろだのう うん じゃっく そわか」という真言が書いてあるところがありますよね。この世の一切の汚れを焼き尽くす功徳を持ち、「烈火で不浄を清浄と化す」烏枢沙摩明王、老齢になりつつある私には、ますます身近な明王様なのかもしれません。