羽鳥湖の歴史

羽鳥湖と天栄

羽鳥湖の名称は、羽鳥ダム建設に伴い湖底に沈んだ羽鳥部落の名称が由来。天栄の由来は、カナンのホームページに『羽鳥湖高原のある天栄村は、天栄山(881m)由来の名称。天栄山は良質の金が採れた金山で、山名も天に栄えたことからきています。』と書い…

羽鳥ダムの歴史について

マスコミを賑わした八ッ場ダム工事、その地元住民から青山貞一東京都市大学教授のブログに投稿があったメールを再掲します。青山貞一様拝啓、初めてお便り致しますが、不躾な文面をどうかお許し下さい。 私は現在●●に住む●●歳の会社員ですが、長野原地区と吾…

羽鳥湖の歴史⑦記録@備忘録

春の雪解け水によって満水となったダムの景観にはもはや人造湖の面影はなく、自然の湖水のごとく、その静けさの中に1.600余町歩の灌漑水源としての偉容を誇り、那須連峰の麓に蒼々と水を湛えたのである。顧みれば、明治・大正・昭和の3代にわたる時代の…

羽鳥湖の歴史⑥完成@備忘録

昭和29年にはダムの完成も目鼻がつき初め、締切り予定の場所では盛土、輾圧がすすめられ、取水操作室等の建設、堰堤、付け替え道路等もほぼ完成し、昭和30年に入るや補償も大詰めになり、工事も間近の完成までこぎつけ、羽鳥の山々を変貌させた。こうし…

羽鳥湖の歴史⑤着工@備忘録

終戦後の時代相により、この事業も改めて世の脚光を浴び、国策として大きく取り上げられ、具体化に向けて昭和21年から活発な運動となり、白河市西部大地に位置していた旧軍馬補充部用地を併せて開発、従来の用地を「矢吹地区」、新規用地を「白河地区」と…

羽鳥湖の歴史④終戦@備忘録

星吉右衛門の構想から事業所開設まで56年、実に半世紀以上を経過し、紆余曲折しながらの多くの人々の資財と労力が注がれた地元民の陳情請願運動は、この年の太平洋戦争が勃発と挙国一致の戦争遂行体制により、発足した大事業も工事は延々たる歩みであった…

羽鳥湖の歴史③昭和@備忘録

昭和2年に至り、鶴沼川を羽鳥地区内に堰き止めて、矢吹ヶ原一帯に潅水する計画を本格的に調査することになり、昭和3年、農林省、福島県、会津電力の三者間で「鶴沼川水系に対する利水の覚書」が締結された。昭和5年、調査実施などの事情により訂正補正が…

羽鳥湖の歴史②大正@備忘録

星吉右衛門の壮大な「西水東流構想」は、生前には陽の目を見ることができなかった。その頃、矢吹が原に宮内省御開墾所による開墾計画が立てられたが、 1890年(明治23年)莫大な開発費が障害となり計画はに打ち切られた。その後、大正4年、地元有志と協議し…

羽鳥湖の歴史①明治@備忘録

明治9年、明治天皇は東北巡幸の折に白河藩から没収した矢吹ヶ原の開発利用の考えを側近の人に申し述べ、伊藤博文内閣時に、岩瀬郡鏡石町に皇室初の宮内省直営農場を「宮内省御開墾所」として収納指定した。今も残る岩瀬牧場は、文部省唱歌「牧場の朝」でも…

羽鳥湖ダム③受益@備忘録

3.このダムの主な受益 開田された面積 大信村 46.5ha 泉崎村 200.7ha 矢吹町 615.3ha 鏡石町 590.7ha 須賀川市 137.3ha 天栄村 17.6ha 発電用放水 鶴沼発電用水 (羽鳥ダム堰堤にある看板から転写)

羽鳥湖ダム②諸元@備忘録

2.羽鳥ダムの主要事項(諸元) 河川名 阿賀野川水系鶴沼川 位置 福島県岩瀬郡天栄村大字羽鳥 ダムの形式 ゾーン型フィルダム 堤頂標高 690.30m 堤長 169.48m 堤高 36.80m 堤頂巾員 9.00m 堤体積 318.107m3 流域面積 42.69K㎡ 満水面積 2.01K㎡ 満水位標…

羽鳥湖ダム①概要@備忘録

羽鳥ダム 概要1.計画 このダムは現矢吹町を中心とする矢吹ヶ原1.600町歩開田の国営開拓事業の水源として、農林省が直轄で7カ年の歳月と11億円の工事費でもって昭和31年3月に完成したもので、昭和35年11月より農林省直轄で管理を行っているもので…

ラストサムライ

7〜8年前に公開された映画【ラストサムライ】。トム・クルーズ、渡辺謙、小雪、真田広之などが出演して話題になりましたね。それから意外と視聴率の高いNHKの【龍馬伝】。そして鳩山首相を辞任に追い込んだ沖縄の基地問題。共通点は、アングロサクソンの圧…

天保の大飢饉

羽鳥湖のスキー場へ行く途中に、木地師の集落跡地が保存されています。板小屋遺跡といいます。天栄村の教育委員会で管理しているのでしょうが、保存管理状態がけっして良いとは言えません。女性が一人行けるような所ではありませんから、遊びに着ていた兄と…

羽鳥湖の歴史

昨年の秋、たまたま知り合った湯本地区(羽鳥湖高原も行政はここに属するみたい)の部落の長老に伺ったお話ですが、羽鳥湖というのは戦後完成した人工湖だそうで、戦前より、お国の食料増産政策として矢吹ヶ原(矢吹町)に水を引くための計画がり、その後、…